多摩川台公園から東急を見る
自然の中で鉄道ウォッチが楽しめる最高の場所、多摩川台公園
東京の夏は暑い。僕が住む大田区の今日(7月25日)の気温は34度。日差しがキビシイ。熱中症を警戒すべき暑さであり、わざわざ警告されなくともこんな日は冷房が効いた室内で快適に過ごしたいところ。
が、せっかくの休日をずっと室内で過ごすのはもったいない気がするし、息子を持つ親としては少しは外で遊ばせたい。2歳5ヶ月。外で遊ぶのが好きなのだ。
さりとて、コロナ感染者が増えている最近の動向を踏まえるとあんまり人混みに行くのも気が引けるし、人混みだとそもそもリフレッシュにならない。ちなみに僕は職域枠で23日にモデルナワクチンの2回目の接種を受けたのだが、39.5度の熱と接種した側の腕の痛みというなかなかの副反応に見舞われた。コロナに感染するのに比べればだいぶマシなのはわかっているが、それでもけっこうぐったりする。
それはともかく、夏真っ盛りのこんな日であっても家からチャリで行けて、しかもリフレッシュできて、そして鉄道も見たい、そのすべての願望を叶えてくれる場所が実は大田区にある。その名は多摩川台公園。
その名が示すとおり、多摩川沿いにある公園である。大田区公式ウェブサイトを引用しよう。
公園は多摩川沿いの丘陵地に約750メートルにわたって展開しており、晴れた日には遠く丹沢の山並みや富士山を見ることができ、この景色は多摩川八景に選定されています。
面積は67,154平方メートルと広大なうえ、自然林の道、古墳、展望広場、水生植物園(『調布浄水場』沈殿池跡)、四季の野草園(『調布浄水場』ろ過池跡)、あじさい園、山野草のみち、広場など見所が豊富です。
また亀甲山古墳があり、宝莱山古墳や多摩川台古墳群の散策やサクラ(約300本)、アジサイ(約3000株)、ホタルブクロ、シバザクラなど四季折々の花も楽しめます。
なお、一部のエリアは、夜間及び年末年始閉鎖しています
この公園がいいのは雑木林が残っているところだ。東京で緑の多い公園をネットで検索すると、日比谷公園や浜離宮、代々木公園、等々力渓谷、新宿御苑などがよく挙げられるが、多くの公園より多摩川台公園のほうが雑木林ゆえに自然感がたっぷりあるし(それゆえ虫もしっかりいるのだが)、他方で同じく自然感のある等々力渓谷よりも面積が広く、ややマイナーゆえに混んでもいない。
このように多摩川台公園は公園として十分に素晴らしいのだが、親子鉄にとってさらにうれしいのは鉄道が見られるというところ。公園近くの丸子橋は鉄道ウォッチスポットとして有名だが、真夏の昼間に鉄道ウォッチするのはちょっとしんどい。しかし、こちらは運よく木陰のイスを確保できれば、清涼感ある風を感じながら快適に鉄道ウォッチができてしまうだ。雑木林に囲まれているせいか体感温度も低く、こんな暑い日でもずっと鉄道を見てられる。
見られるのは東急東横線と東急目黒線。いずれも本数の多い路線だから、けっこうひっきりなし電車が通る印象。だから子供も飽きることなく見てられる。風が気持ちいいし、鉄道に興味なくてもただそこにいるだけで頭の中にあるノイズがきれいに晴れていくような素晴らしい環境である。
ランチは多摩川駅そばのDelightで
多摩川台公園の鉄道最寄駅は多摩川駅。開業は1923年なので、再来年で開業100周年である。東横線と目黒線の急行停車駅ではあるが、商業的な意味で駅前が発展しているとは言いがたく、飲食店の数も少ない。そのため、お店で食べようとすると選択肢が少なくて困ってしまうのだが、数は少ないながら飲食店の質は悪くない。僕が一番気に入っているのが「Delight」というカフェで、すぐそばに同じ系列の「多摩川ダイナー」がある。メニューは同じものもあるが、Delightのほうがカフェ的であり、多摩川ダイナーのほうがその名のとおりより食事メインのお店である。
この店の良さは、まず料理が美味しいということ。今日がハンバーガーセットにしたが、僕が一番好きなのはフィッシュ&チップスで、フィッシュのほうは冷めても衣がサクサクしてて、ほんと秀逸なフィッシュ&チップスだと思う。ポテト(チップス)も好き。ディナータイムに単品で注文できる「ニンニクと香草風味のフライドポテト」と同じもので、普通のフライドポテトよりも風味とパンチ力がある。なんとも食べ応えのあるフライドポテトなのだ。いつもフィッシュ&チップスを頼んでしまうので今日はハンバーガーセットにしたのだが、ハンバーガーセットも美味しいとはいえ、やっぱり僕はフィッシュ&チップスが一番好きだ、と改めて認識した。
良さの二つ目は、キッズにも優しいという点。キッズメニューはないものの、ドリンクはキッズサイズがあるし、キッズ用のお皿やカトラリーもある。それに正面に子供も座りやすいテラス席があって、人目をあまり気にしなくていいのも小さい子供を持つ親としてはありがたい。店の隣に大きな桜の木があるので桜の季節はちょっとした花見気分が味わえるし、日よけがあるので真夏の昼間でもしっかり日陰になる。
さらに親子鉄にとってうれしいのが、テラス席の目の前が東急多摩川線の踏切ということ。これがこの店の良さの三つ目だ。
僕の息子は鉄道も好きだけど、踏切も好き。だからこのテラス席は息子にとって最高のロケーションなのである。座って美味しい食事をしながら鉄道まで堪能できる、親子鉄にとってなんとも素晴らしいお店なのだ。ちなみにもう一方の多摩川ダイナーは東横線と目黒線がよく見える。どっちも親子鉄満足必至のお店である。
大田区が誇る快適鉄道ウォッチスポット、多摩川台公園。美味しい食事も楽しめるし、ちょっとした行楽地といった風情である。何度も来た場所だが、今日もしっかり癒しと鉄分を摂取したのであった。
入新井西公園で鉄道ウォッチ
入新井西公園で鉄道ウォッチ
緊急事態宣言が再発令された初の週末。外出を控えたほうがいいのだが、この日はもうじき1歳11か月になる息子の保育園送迎や近所のお散歩などに使うため、妻の子供の3人で子供乗せママチャリを買いに大森に来たのだった。大森に来たのは電動自転車専門店があるから。
無事に子供乗せママチャリを購入。2時間ほどで納車できるとのことで、その間に息子を少し公園で遊ばせたりランチを食べたりすることにした。
大森で鉄道ウォッチが楽しめる公園といえば入新井西公園である。シンボルはC57形蒸気機関車。2014年に放送されたアド街ック天国で12位にランクインした公園である*1。
広さ的には小さい公園だが、JRの線路のすぐ隣なので京浜東北線や東海道線などを見ることができる。公園にはC57形蒸気機関車や消防車が展示されていて、さらにペダルカー(豆自動車)や自転車、三輪車を貸し出してくれる。ペダルカーや自転車用のミニコースまで併設されている。ここなら安心して自転車の練習ができる。小さいながらも子供が楽しめる要素が盛りだくさんの公園だ。
余談ながら大森には平和の森公園という別の大きな公園もある。大森駅から歩くと20分以上かかってしまうが、釣りもできるし、フィールドアスレチックもできるし、これまたいい公園である。大森は思いの外公園が充実してしる街だ。さらに余談ながら僕は大森の老舗喫茶店のルアンが好きだ。老舗喫茶店には珍しく完全禁煙というのもタバコを吸わない人にとってうれしい。
さて、話を入新井西公園に戻そう。シンボルのC57は単に展示されているだけではない。なんと一日2回汽笛を鳴らし動輪が動くのだ。ちょうど一回めの汽笛が鳴る12時に近かったので、しばらく待ってみることに(もう一回は15時)
C57の車内には自由に入ることができる。先客の子供たちが運転席に入ったりして遊んでいる。ちょうど機関車が動くタイミングだからか、それに合わせて来ていると思しき親子連れもいる。もちろん鉄道なんてお構いなしに自転車やペダルカーで遊ぶ子供たちもいる。小さい公園だけど楽しそうに遊ぶ子供たちがけっこういて活気のある公園だ。
12時になって汽笛の大きな音が響き動輪が動く。興味津々でC57を見る子供たち。近所にこういう公園があると親は助かる。
今日は昼ごはんを食べたかったので早々においとま。でも、もっと鉄道を見たかった我が息子がさんざん駄々をこねて大変だった。昼飯食べたいのはあくまで大人の都合。今度はもっと遊ぶからと宥めすかしながらこの日は公園をあとにした。
レフレールでハンバーグランチ
昼ごはんはレフレールというビストロでランチ。ここはビストロとしてのレベルも高いのだが、子供ウェルカムのお店でもある。子ども可を超えて子どもウェルカムと言ってもいいくらい親子連れに優しいお店だ。この水準の料理を出してくれて子どもウェルカムなお店は親子鉄にはとてもうれしい。
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ランチはハンバーグセット、カレーセット、または日替わりランチが1100円。お子様プレートがハンバーグやポテト、コンソメスープなどで800円(だったような)。値段はファミレスと大して変わらない。でも味はだんぜん本格的。特にハンバーグが秀逸。トッピングが追加できるのでいろいろ楽しめるのもうれしい。
子供と鉄道ウォッチを楽しんで、美味しいランチを食べる。幸せな休日で満足だ。
ミナカ小田原で鉄道ウォッチ
親子鉄の新名所「ミナカ小田原」
小田原駅に親子鉄が楽しめる新名所が誕生した。2020年12月4日にオープンした「ミナカ小田原」である。妻と1歳10ヶ月の息子を連れて訪れてみた。
小田原は神奈川県西部の主要都市で交通の要衝。箱根観光の拠点でもある。それもあってか小田原駅では見られる鉄道の種類が多い。東海道線新幹線、東海道線(上野東京ライン、湘南新宿ライン含む)、小田急線、箱根登山鉄道、大雄山線。鉄道事業者数で言えば、JR東日本、JR東海(東海道新幹線)、小田急電鉄、箱根登山鉄道、伊豆箱根鉄道の5社に及び、ウィキペディアによると2004年まで日本最多だったそうだ(現在は横浜駅*1)。
各社が運行する列車のバリエーションも豊富。東海道線では特急踊り子号とサフィール踊り子号。そして小田急線の代名詞ロマンスカーにはGSE、VSE、EXE、EXEαがある。これらに加えて新幹線や箱根登山鉄道まで見られるのだ。これはすごい!
ミナカ小田原でランチを食べながら鉄道ウォッチ
ミナカ小田原のいいところはご飯を食べながら鉄道ウォッチを楽しめること。ミナカ小田原の3階は西湘フードスタジアムというフードコートになっていて、大人も楽しめるラインナップになっている(というか、酒を提供してくれるお店もありむしろ大人のほうが楽しめるかも)。ラーメン、地魚、カレー、カルビラーメン、そば、まぜそばなどなど、小田原の地魚や足柄牛も食べられる。ショッピングモールなどにあるフードコートのレベルは最近かなり上がっているが、ミナカ小田原も魅力的なラインナップを揃えている。その土地の名産が食べられるのはなんともうれしい。
このフードコートからの鉄道ビューが抜群なのだ。東海道線はかなりの至近距離。小田急線や箱根登山鉄道も見える。大雄山線は見えないが、新幹線はわずかながら遠方に見える。さすがに5社が乗り入れているだけあって、相当な頻度で列車が行き交う。しかも、新幹線やらロマンスカーやら踊り子やら人気列車が来るのだ。鉄道好きにはたまらない。
今回は地魚刺身定食と鯵のなめろう、足柄牛のタタキを食べた。フードコート形式だから各店でちょっとずつオーダーするなんてこともできるし、家族や友人たちと訪れたなら、それぞれが食べたいお店で注文すればいい。ちなみに妻はラーメンを食べた。
生肉が好きなのでタタキとか鳥刺しとかがあると必ずオーダーしてしまう。
ミナカ小田原の屋上から鉄道ウォッチ
ミナカ小田原の屋上には無料の足湯がある。足湯は海側にあるので足湯に入りながら鉄道を見ることはできないのだが、足湯から見える相模湾の眺望は実に見事である。
鉄道は屋上デッキから見える。北側なら新幹線、東海道線、小田急線、大雄山線がばっちり見えて、南側なら東海道線やロマンスカー、箱根登山鉄道を拝むことができる(新幹線はかろうじて)。息子はベビーカーから鉄道ウォッチ。ベビーカーから降りて見たがったが、降ろすと立ち入り禁止の植栽に入ろうとするので、ベビーカーからで我慢してもらった。デッキに椅子があるとありがたいが、屋上の眺望がとてもいいので、椅子を設置してますます快適になると人が滞留してしまって景色を楽しめなくなる人も出てくるだろう。そこまで求めるのはさすがに欲張りだ。
それにしても新幹線は本数が多い。あれだけ高速な列車を短い時間間隔で日々運行させるなんて、本当にしっかりとしたシステム設計とそれを動かす人々の骨折りがあるのだと思う。乗車しても新幹線は本当に快適。まさに世界に誇る日本の鉄道だ。
ロマンスカーは色のバリエーションがあって、デザインもかっこいい。アラフォーのおじさんにとって思い出深いロマンスカーは3100形NSE。小田急線といえばロマンスカー、ロマンスカーといえば展望席。ロマンスカー=展望席というスタイルを確立したのが3100形NSE(EXEなど展望席がないロマンスカーもあるけど)。僕が小さい頃の鉄道図鑑のロマンスカーは3100形NSEであり、展望席に乗ることが憧れだった。その夢はいまだ実現せず、近い将来息子を乗せる口実で僕が展望席を楽しみたいと思っている。
時間に余裕があれば是非とも行きたいビストロ回転寿司「禅」
小田原には僕が大好きな回転寿司がある。ただの回転寿司ではない。ビストロ回転寿司である。今では鎌倉の支店があるようだが、唯一無二の存在といっていい。ビストロと回転寿司なんて話題先行のお店だと偏見を持ってしまうが、ところがどうして、回転寿司としても美味いしビストロとしても美味い。いずれのレベルも高く、それぞれ単体で勝負できると思う。
家族連れのお客さんが多く、店員さんも子供に優しく接してくれる。美味しいビストロ料理を満喫できる一方で、回転寿司らしいお手軽さも併せ持つ、親子鉄にとって実に使い勝手と満足度が高いお店なのだ。
ビストロと回転寿司という異種格闘技のような不思議な組み合わせだが、いざ食べてみるとビストロ+回転寿司は理に適った業態だと納得する。ビストロと寿司は味の方向性がまったく違う。だから、一見両立しないように見えるのだが、味の方向性が違うがゆえに口の中がリセットされて寿司もビストロメニューも単体で食べるよりもたくさん食べられてしまうのだ(少なくとも妻と僕は)。
以前、寿司の食べ放題に行ったときに感じたのは、意外に飽きる、ということである。ネタを変えても生の魚介類とコメの組み合わせという基本形は変わらず、食べ放題だからといってそんなにガツガツ食べられるものではないのである。
だが、ビストロと寿司はまったく異種であるため、寿司をしばらく食べた後にビストロメニューを食べると、口の中の寿司感が一度リセットされて寿司を新たな気持ちで迎え入れることができる。逆も然りでビストロメニューを続けたあとに寿司を食べるとやはり口の中のビストロ感が一度リセットされて、再びビストロメニューをどんどん食べられるようになる。この店はじめたとき、そこまで計算したのかわからない。ビストロと寿司という人気ジャンルを足してみるというシンプルな発想だったのかもしれないが、足し算ではなく掛け算的に魅力が増幅されているのだ。
今回は、寿司で中トロ、アカヤガラ、赤貝、シマアジ、イクラ、コハダ、シメサバなどなど。ビストロメニューではバーニャカウダ、オマールエビのアヒージョ、うずらのももの唐揚げ、カサゴ唐揚げ、あん肝ポン酢、カプレーゼ、ティラミス、ピスタチオのアイスなどなど。子供にはカッパ巻き、ツナマヨ、ポテトフライにバーニャカウダの野菜やうずらのももの唐揚げをちょこちょこ。お酒は丹澤山とあと一つ日本酒。2020年の外食食べ納めと言ってもいいくらいたくさん食べて、心の底から満足した。何食べてもはずれがない。
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ミナカ小田原と小田原駅の売店でお土産を購入。飯田商店は小田原ではなくお隣の湯河原町にある超有名なラーメン店。数年前に食べたことあるけど、美味しさの衝撃が走った。今ではさらに人気店になっているから、また食べたいと思っているけど、当分食べられないだろう。となかば諦めの境地だったから、お土産ラーメンは即買い。小田原は鉄道も食事もコンテンツ強すぎ。何度でも再訪したい街だ。
ミナカ小田原には天成園の別館もあり宿泊ができる。部屋によっては行き交う列車が見られるかもしれない。箱根から運んだ温泉にも入れるようだし、新型コロナウイルスが落ち着いて気兼ねなく旅行ができるようになったら、今度は天成園に泊まって小田原駅の鉄道ウォッチを楽しみたい。
渋谷スクランブルスクエアから山手線たちをウォッチ
渋谷にてランチを食べながら鉄道ウォッチできる場所を探す
今日は外出の予定があったので、道中の渋谷駅で嫁さんと子供でランチを食べることにした。新型コロナウイルスの第三波が来ているので極力人混みは控えたいところだが、そうでなくても渋谷で降りることはめったにない。渋谷は疲れるのだ。おやじにとって。そんな渋谷の街中を歩きたくないおやじに渋谷駅直結の渋谷スクランブルスクエアはありがたい場所である。
もちろんそれだけが渋谷スクランブルスクエアを選んだ理由ではない。うまくすればランチを食べながら鉄道が見られるのではないか。それが渋谷スクランブルスクエアを選んだ最大の理由である。
渋谷でランチと鉄道ビューを堪能できるスポットの定番は渋谷ヒカリエにある「d47食堂」である。Googleで「渋谷、子鉄、ランチ」などと検索すれば、まずここが検索結果の上位で見つかる。
食べログの評価も3.61と大変高い(2020年12月28日現在)。ホームページによれば47都道府県の食が楽しめるレストランのようで、なるほどこれなら子供だけでなく大人も満足できそう。これで鉄道も見られるなら非の打ち所がない。
d47食堂は47都道府県と季節を感じる、『d design travel』編集部による定食屋。取材先で出会った方々から仕入れた四季折々の食材を使って、47都道府県の「食」をテーマに、生産者や器の作り手の想いを伝え「おいしく正しい日本のご飯」を提供していきます。生産者を招いてのワークショップや勉強会など、「食」に関わるイベントも定期的に企画しています。
ただ、一つだけ制約があって、予約はディナータイムしかできないのだ。だから、あらかじめ窓際の席を確保することはできず、ランチなら当日並ぶしかない。そして食べログの口コミを読むとけっこう並ぶらしいのだ。評価の高い店だから致し方ないが、時間はちょうどランチタイムど真ん中。どう考えても長く待たなくてはならない。それゆえわれわれはヒカリエのd47食堂は諦め、渋谷スクランブルスクエアに賭けてみたのである。
渋谷スクランブルスクエアの「お好みたまちゃん」でランチ
渋谷スクランブルスクエアのレストランフロアは12階と13階。13階にあるスペイン料理の「La Coquina cerveceria(ラ コキーナ セルべセリア)」には以前行ったことがあって、窓際席なら眼下に鉄道が見られることは確認済み(だが角度が急で真下という感じなので、食べながら鉄道が見られるという感じではない)。だから他の店でも窓際席なら鉄道が見られるのではと期待して店探しをする。 La Coquina cerveceriaは一度行ったことがあるから今回はパス(それに個人的には味は普通に感じた。店はすごいオシャレだけど)。
渋谷スクランブルスクエアのすべてのレストランから鉄道が見えるわけではない。そもそも窓がないお店もある。13階なら方角的にはLa Coquina cerveceria、PASTA HOUSE AWkitchen Figlia、お好みたまちゃん、蟻月に絞られる(つるとんたんから見られるかは未確認)。
https://www.shibuya-scramble-square.com/floorguide/
窓際が空いているお店を探したが、残念ながらこの日はどこの店も窓際席は一杯。仕方なくお好みたまちゃんで普通にランチを食べたのであった。ちなみに店員さんに聞いたら、窓際席から鉄道が見えるとのこと。しかし、けっこう真下になると思われる。
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ヒカリエのレストランフロアは主に6階から8階。渋谷スクランブルスクエアのほうが階層が高いから角度的に鉄道が見えづらくなるのは無理もない。その代わり眺望は渋谷スクランブルスクエアのほうがいい。鉄道見るために窓を設置しているわけじゃないから、眺望がよければそれで十分であろう。
それにしてもこうした商業施設のご飯は美味しいんだけど感動はない。老若男女幅広い人たちをターゲットにしている以上、とんがった料理よりも誰でも安心して食べられるメニューや味付けが優先されるだろうから、これが商業施設の正しいレストランフロアのあり方だろうが、個人的にはちょっとした物足りなさは否定できないのである。
渋谷スクランブルスクエアで一番いい鉄道ウォッチポイントはどこだろう?
レストランフロアをうろうろしているといい塩梅の角度で鉄道を見られるスポットを発見。仕切りがガラスなので子供でも余裕で見ることができる。12階と13階のいずれからでも見られるが、13階のほうが角度的に見やすい。テーブルがあるからテイクアウトしたコーヒーでも飲めそうな雰囲気だが、あいにく12階と13階にテイクアウト用のドリンクを販売しているお店はなさそう(それにここで飲食していいかわからない)。これでコーヒーでも飲めればさらにうれしいところ。
久が原の東嶺公園から東急池上線ウォッチ
久が原駅近くの東嶺公園に行く
1歳10か月の我が息子は大の鉄道好き。今日(2020年12月13日)は久が原駅近くの東嶺公園で東急池上線ウォッチだ。
最近仕事が忙しくて週末も作業してたり、子供が風邪気味だったりして、ずいぶんと本物の電車をじっくりと見ていなかった。日曜日の今日も仕事をする予定という悲しいスケジュールながら、さすがにそれでは子供がかわいそう。お笑い芸人ダーリンハニーの吉川さんご出演の「鉄道ひとり旅」の録画を子供は飽きずに見てくれるから、案外子供はなんとも思ってないのかもしれないが、こんなに鉄道好きならやっぱり子供には本物を見せたい。というわけで家からちょいと歩いたところにある東嶺公園に赴いたのである。
池上線を至近距離で見られるのがこの公園の素晴らしさ。柵があるから子供が興奮して道路や線路に飛び出すなんてこともない。ベンチがあるから親は腰を下ろして安心して子供が電車を楽しむ姿を見守ることができる。滑り台など公園定番の遊具もあるから、仮に電車に飽きても大丈夫。もっとも我が子は池上線が好き過ぎて、遊具で遊ぶという発想はまるでなく、30分ほどずーっと公園から線路を眺めていた。鉄道には子供の関心を惹きつける魅力がある。
動画でも満足してくれる我が息子。でも久しぶりに見る本物はやはり格別だったようだ。公園近くの踏切の警報機がなるやいなや、興奮して池上線が見える場所まで猛ダッシュ。連れてきてよかった。動画で日本各地の鉄道を見るのも楽しいけど、本物に勝るものはない。鉄道を好きになって困ることはないけど、動画ばかり見せるのは親としてもちょっとした罪悪感を伴うし。
東急池上線について
池上線は蒲田と五反田を結ぶ。全体で約10キロ。時間にして約30分。短い路線だ。車両はすべて3両編成。沿線は駅前に小規模な商店街が広がる閑静な住宅街が中心。都心ながらちょっとローカル感がある路線である。僕が池上線沿線に引っ越してから約3年。とても住みやすいエリアだと思う。
ウィキペディアによると、池上線では1000系と7000系の二つの形式の車両が運用されている。1000系のほうが古く運用開始は1993年まで遡る。7000系は2007年年から。見た目の違いは一目瞭然で、1000系の前面形状はまっ平であるのに対して、7000系は流線型。もちろん1000系のほうが歴史が長いから、全体的に使用感はある。アラフォーの私から見ても1000系はノスタルジーを刺激する懐かしい形状だ。
池上線は池上にある日蓮宗のお寺「本門寺」参詣客の輸送を目的に1922年に開業した鉄道である。蒲田駅から本門寺まで約3キロ。昔の人ならそれくらい歩きそうだから、わざわざ3キロのために鉄道を敷設するというのはずいぶんと大胆な投資に思える。鉄道を敷設するにはインフラ整備のために多額の資金が必要だ。わずか3キロの路線で採算が合うのか?
なぜ参詣客目当てに鉄道がつくられたのか?
池上線に限らず、昔は参詣客を当て込んだ鉄道敷設は珍しいものではなかった。今と違って通勤や通学での鉄道利用はそれほど多いわけではない。一般人にとって鉄道は縁遠い存在だった。
鉄道会社としては由々しき問題だ。日常生活で鉄道を使ってもらえないとすれば、鉄道を使ってもらうためにその魅力をアピールしないといけない。主要幹線を除けば、人が鉄道に乗るのはレジャーとか旅行目的になる。江戸時代にお伊勢参りが流行って農民までが伊勢神宮を目指したように、かつては寺社仏閣への参詣が人々にとってメジャーな娯楽だった。
だから鉄道会社は参詣客に目をつけた。京浜急行電鉄の前身である大師電気鉄道はその名のとおり、川崎から川崎大師を結んだ路線であり、開業も近隣住民が川崎大師を詣でる「初大師」の1月21日を選んだ。東武鉄道は西新井大師を経由するが、単純に主要都市だけを結ぶなら北千住から草加を結べばいい。わざわざ迂回して西新井大師を経由したのは、もちろん西新井大師の参詣客の需要を狙ってのことである。このように、昔は参詣目的のために鉄道を敷設したり、参詣がしやすくなるようなルート設定をわざわざしたり、参詣と鉄道敷設は密接な関係があったのである*1。
池上線が採算に合ったかはわからないが、本門寺は日蓮宗の大本山だし、日蓮の命日である10月13日に催されるお会式は相当な人出になる。少なくともお会式のときは大入りだったに違いない。池上線から日本の鉄道の歴史を一端を垣間見ることができるのだ。
さて、次はどこに行こうか。
食事をするなら
近辺で食事をするならトンカツの自然坊がいい。大田区は檍や丸一、燕楽など名店が多い。いずれも美味しいけれど、僕は自然坊が一番好き。ロースかつ定食とヒレかつ定食のいずれも2700円とやや高い値段で、雰囲気は落ち着いてちょっと上品。でも価格に見合う味だと思うし、トンカツだけでなくお酒や一品料理も充実していて、一品料理の味も秀逸。飲める美味しいトンカツ屋。僕はトンカツがあらゆる食べ物の中で上位3つに入るほど大好き。だから、ご近所にこれだけ美味しいトンカツ屋があって本当に良かった。
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